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弥生時代の創作と史実 その4 名詞とか、地名とか、名称など
時代が時代ということで、単語や地名などには非常に気を遣います。

たとえば『筑紫』は『津櫛』で『阿蘇』は『阿曽』なのに、『伊予』とか『秋津』はまんまなのね(広島・Fさん)

地名は、由来がはっきりしていて古代まで遡らないものは使えないわけでして……。
たとえば、『有明海』などは非常に新しく、近代以降なんですよね。
有明海と呼ばれる前は 有明海はなんて呼ばれていたのでしょう。
調べてもよく分かりませんでした。ので、適当に命名。

『筑紫』というのは、奈良時代の律令時代にすべての国名が漢字二字に制定されたときに採用された雅字なので、この二文字が『ツクシ』という和語の意味を反映しているかどうかはあやしい。

万葉集では一文字一音あてて『都久志・都久之・都久紫・豆久志』としていますが、意味不明ですね。
諸説では三つくらいあって。
以下ウィキより引用
1、国の境に荒ぶる神が居て往来の人が命を落とす「命尽くし」の神
2、死者の弔いのため棺を作ったところ山の木々が無くなったという「木尽くし」
3、国の間の坂が険しく鞍が擦り切れるため「鞍尽くし」


(2)については、木を棺をするのは弥生時代以前は一般的じゃなかったので没
(3)については、鞍を使う馬が交通の手段になるのは古墳時代以降なので没
で、(1)についてはそれっぽいですけど、この神様の正体は不明。

どれも、一国の、ひいてはのちに九州島の古名として冠されることとなる地名の起源には、いまひとつですよねぇ。創作脳が刺激されない。
というわけで、篠原的に、字を分解して、音の持つ和語の意味を補足してみました。

『ツク・シ』上の三説そのままですね。パス!
『ツ・ク・シ』『通/津/都・苦/九・死/四/師』混乱してきました。パス!

『ツ・クシ』

吉野ヶ里のように、筑紫野の水系と有明海は水上交通の要所でもあったわけですから、津(港)は海岸や川沿いに櫛の歯のようにたくさんあったと想像に難くない。
そして、その繁栄をそのまま国の名として呼んだと考えるのが自然。

なんでだれも気がつかないの?
と、ひとりドヤ顔で『ふふふん』と思っておりましたら、どこかのシンポジウム資料に『津・櫛、地形由来説』がありましたわー。
残念。提唱者にはなれませんでした。

また、小物なども、たとえば足首から膝の下を布で巻いて、長時間の歩行からむくみを予防し外傷から脚を守る『ゲートル・脚絆』ですが。この『脚絆』という名称は室町時代からと明確にわかっているので、使えません。
しかし、徒歩が唯一の移動手段で、一日の移動距離も現代人の想像を超える時代に、脚絆がないのは変ですよね。
あったにちがいない。
でも名前がない。
作ろう、で、すねに巻く布だから『脛巻き』
それでも創作家か? ってくらい、ひねりがありませんね。
すみません。
造語はわかりやすさが必定なので、漢字を見ればわかる、というものでないと……。

あと、昔から日本にあったのに、野生の動植物として新しい印象がするもの。
作中の「ヤブイチゴ」は実は最初「木苺」だったんですが、脱稿して公募前に読んで下さったネッ友さまが
「木苺って、日本にあったの?」
「……あったけど。確かになんかしっくりしないね」
ラズベリーはたしかに西洋原産で、在来種の低木性イチゴとは違うのかもしれないし……。
ベリー系には外来種との交配で広まったのもあって、在来種との境目がわからなかったりしますから、品種としては存在しない「ヤブイチゴ」なる名称を発明。
読者様によって、森を歩いたことのある方にはいろんな種類のベリーが想起できるとよいなと思いました。
篠原的には、いつも夏になると川岸にたわわに実っている「ブラックベリー」です。
赤いうちはすっぱくて、真っ黒になると甘くておいしく、食べているうちに手も唇も舌も紫色になってしまいます。
でもこれも、西洋人の好みに合わせて栽培されてきたものが定着して、拡散した品種なので、日本に昔から生えていた野性の木苺系とは、ちょっと違うかもしれません。

というわけで、全部は説明できませんが、指摘されたところだけ、メイキングの一部として紹介させていただきました。

縄文時代からあったはずなのに、存在と名称が失われてしまったもの<堅果類のパン(麺麭)>
昔からあったはずなのに、名称が置き換わってそれ以前の名前がわからないもの<脚絆>

こういった言葉の起源リサーチや検証・考証に、一日から数日かけることもよくありますが、それはそれで発見があって、楽しいです。
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